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会話のキャッチボール
よく「会話はキャッチボール」といいます。
これ、どういう意味にとらえていますか?「え?お互いに交互にボールを投げ合うってことでしょ?」
こんな声が聞こえてきそうですが、実際はどうでしょう。
「ただボールを投げるだけ」ではキャッチボールになりません。
大人と子供のキャッチボールなら、子供に大人がめいっぱいの力で投げても、子供はとれません。
逆に子供から大人に向かって投げても、大人が受け止めにいかないと届かなかったりします。大人同士だとしても、全然違う方向に投げたり、剛速球を次々投げつけたとしても、やはり相手はとれません。
何より、キャッチボールをしているのに相手がとれないような球を投げ続けてくる相手とは、キャッチボールをすること自体が嫌になってしまいます。私は「キャッチボール」とは、お互いに相手が受け止めやすい球を投げることで成立すると思っています。
そのためには、相手がどれぐらいの球を受け止められるのか知らなければいけません。
大人だからと言ってどんなスピードでもとれる訳ではありませんし、子供だからと言ってゆるい球しか受け取れない訳でもありません。まずは、相手を知る。
そのためには、相手の話を聞く必要があります。「人と話すのが苦手で」という方のお話を聞いていると「そもそもこの方は、相手の話を聞いていないな」と感じることが多いです。
自分の話したいことは、相手がその話に興味があるかどうかも気にせずに話し続ける。
相手が自分の話をしだすと相槌も打たず、ただ相手の話が終わるのを待っている。相手がとれないような球を投げ続け、相手の球は受け取らない。
これでは、キャッチボールとは言えないですよね。
「人と話すのが苦手」という方は「自分がボールを投げる」ことばかりを考えていて、「相手がどんなボールをとれるのか」を考えていないように感じます。「会話のキャッチボールが苦手」という方は、まずは相手の話を聞いて「この方はどんなボールを受け取りやすいか」「どんなボールを投げれば、もっと自分とキャッチボールを続けたいと思ってくれるか」を考えてみてください。
相手があなたと楽しそうにキャッチボールがしているのを見ることで、あなたもキャッチボールがもっと楽しくなっていきますよ。date - 2023.11.21